先日、ペットケアサービス クーの市明様にお会いする機会をいただきました。訪問ペット火葬という、悲しいお別れの瞬間に立ち会うことが多い私にとって、市明様のお話はまさに目から鱗が落ちるような、深く考えさせられるものでした。
市明様が語る仕事への情熱、動物たちへの温かい眼差し、そして私とは異なる視点からのペットの見方は、私にとって非常に貴重な学びとなりました。普段、私は最愛のペットを亡くされたご家族様の悲しみに寄り添う毎日を送っています。生前の愛らしいエピソードを伺ったり、涙ながらに感謝の言葉を述べられるご家族様の姿を目の当たりにするたびに、ペットが単なる動物ではなく、かけがえのない家族の一員として深く愛されていることを痛感します。
このような日々のなかで、私は常々、「ペットとの別れ」という悲しい局面に立ち会うだけでなく、もっと手前の段階、つまりペットがご家族と過ごす大切な時間に何か関わることができないだろうか、と考えていました。共に喜び、共に成長していくかけがえのない時間を、少しでもサポートできるような役割を担いたい。そんな思いを抱いていた私にとって、ペットケアサービスという、ペットとご家族の生活に寄り添うお仕事をされている市明様との出会いは、まさに天啓のようなものでした。
市明様からは、ペットへの細やかな接し方はもちろんのこと、ご家族様にとってどれほど大切な存在であるペットをお預かりする上での責任の重さ、そして何よりもペットシッターとしての温かい心のあり方を教えていただきました。一匹一匹の個性や性格を尊重し、愛情をもって接することの大切さ、そしてご家族様の不安な気持ちに寄り添い、安心を提供することの重要性を、具体的なエピソードを交えながら丁寧に説明してくださいました。
特に印象的だったのは、市明様の「ペットは言葉を話せないけれど、私たちにたくさんのことを教えてくれる存在。その小さなサインを見逃さずに、心で理解することが大切なんです」という言葉でした。日々の触れ合いの中で、ペットが見せる表情や行動、そして時には発する小さな声に耳を傾け、その心の声に応えること。それは、単なるお世話ではなく、深い信頼関係を築く上で最も重要なことなのだと改めて気づかされました。
また、ペットシッターという仕事は、単にご家族様の代わりにペットのお世話をするだけでなく、ご家族様の生活を豊かにする役割も担っているのだと感じました。例えば、急な用事で家を空けなければならない時、体調が悪く散歩に行けない時など、ペットシッターの存在はご家族様にとって大きな安心につながります。大切な家族であるペットを安心して任せられる存在がいるということは、ご家族様の精神的な支えとなり、日々の生活にゆとりと笑顔をもたらしてくれるはずです。
今回の市明様との出会いは、私自身の仕事に対する考え方を大きく揺さぶるものでした。悲しいお別れの瞬間に寄り添うだけでなく、その前段階でご家族様とペットの幸せな時間を支えることの意義深さを改めて認識しました。市明様のお話を聞く中で、ペットケアサービスと訪問ペット火葬という異なる立場でありながらも、「ペットとご家族の幸せを願う」という共通の想いを持っていることを強く感じました。
今回の貴重なご縁を大切にし、市明様から学んだ多くのことを今後の仕事に活かしていきたいと考えております。ペットへの愛情、ご家族様への寄り添う気持ち、そして何よりも誠実な姿勢を忘れずに、これからも一組でも多くのご家族とペットの心温まる時間に貢献できるよう努めてまいります。
市明様、この度は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
